2007/02/09

リンダ・リンダ・リンダ <2005/日本>

リンダ・リンダ・リンダ <2005/日本>

★★★★★★☆☆☆☆ (6points)

ゆるいゆるいって批判は全くナンセンスでしょう。だって、この映画、「バンドを組む→文化祭で演奏する」っていうひと昔前だったらお祭り騒ぎの出来事でも、もはや、ゆるくならざるを得ない今の高校生の日常(の痛さ)を描いた映画だもん。

文化祭で演奏することを目指してバンドを組む。で、日々練習の毎日、なんだけど、この日々のテンションが低い低い。

おいおい、それでいいのかよ、って感じ。バンドだよ、文化祭だよっ、おじさんの世代じゃ、そりゃもう一大事だよ…、それでいいのかよ、って。でね、その時点でふと思うわけ。あ、これ、わざとゆるいテンションで描いてるのね。最後の最後で思いっきり跳ぶために今は助走の時間帯なわけね、って。

で、最後、文化祭ですよ。はい、そろそろ爆発するぞ~、って観てるとさ…、これが爆発しそうでしねぇ~のよ、全然。跳びそうで跳ばないのよ…。えぇ~、これだけかよ~、映画の80%を占めるあの助走はなんだったのよぉ~、あれに耐えたおれの辛抱は報われないのかよ…。そんな感じ。

でもね、そのときまたふと思うわけ。あ、これ、これもわざとだ…。跳べ跳べと期待してみてるこっちに、「跳べるわけねぇだろ…」って鼻で哂ってる感じ。「現実はそんなにロマンチックじゃないよ」って最後にハシゴを外された感じ。

悪くないですよ。