2006/12/29

トゥルー・ロマンス(True Romance) <1993/米>

トゥルー・ロマンス(True Romance) <1993/米>

★★★★★★★☆☆☆ (7points)

タランティーノが書く恋愛モノ。なるほどね、って感じ。

舞台は寒々さの漂うデトロイト、漫画屋さんのバイト店員のクリスチャン・スレーターと駆け出しコールガールのパトリシア・アークエットが、突然出会って恋に落ちる。

きっかけは、漫画屋さんのオーナーが、クリスチャン・スレーターのBirthdayPresentとして、コールガールのパトリシア・アークエットを手配したこと。

なんで恋に落ちたのかは、まったく不明…。

何も語られない。

でもそれはそれでいい感じ。

その後は、いつものタランティーノ節。

ドタバタの末、ドンパチ。

この映画でも、パトリシア・アークエットへの愛を証明せんがため(たぶん)、コールガールの元締めたるゲーリー・オールドマンを殺しに行って、実際に殺しちゃって、パトリシアの服だと思って奪ってきたスーツケースの中身が実は大量のコカインで、ラスベガスに行ってそれをハリウッドのプロデューサーに売り払おうとして…。追いかけてくるギャングと、大物狙いの警官と…。最後は、あり得ないドンパチの末、2人は無事カンクーンへ。

ドンパチはお決まりのことなので置いておくとして…、この映画のクライマックスは、クリスチャン・スレーターとパトリシア・アークエットがエッチした後、2人でベッドに手をつないで座っているシーン。

このシーンを見るだけでもこの映画を見る価値がある。

猥雑さの中の純粋なもの…というかなんというか。

なんか妙に切なくなる。

クリスチャン・スレーターの父親役のデニス・ホッパーが、格好良すぎ。ああいうオヤジになりたいもんだ。

ゲーリー・オールドマンは気持ち悪すぎ。演技うまい証拠だよなあ。

ブラット・ピットは本当にちょい役で、やたら猜疑心のないジャンキーの役。追ってくるギャングたちに全部話しちゃう。ブラット・ピットって完全なるイイモンよりも、ああゆうダラシナイ役を演じさせたときの方が、いい味だすような気がするな。