2006/12/30

事件 <1978/日本>

事件 <1978/日本>

★★★★★☆☆☆☆☆ (5points)

風呂敷たためず…。期待値上げすぎちゃダメなのよ、やっぱり。

映画のとっかかりは、こう。

死体発見→容疑者(永島敏行)逮捕→容疑者は被害女性(松坂慶子)の妹(大竹しのぶ)と同棲中であることが発覚しマスコミ大騒ぎ→さらにその妹が容疑者の子を妊娠していることが判明しマスコミ狂喜乱舞→で、取調べの過程はすっ飛ばして、公判開始(さぁ、この3人に何があったのか、これから明らかにしてきますよぉ~)。

ここまでは、いいんですよ。とってもいいんです。特に派手な松坂慶子と純朴な大竹しのぶの対比なんてゾクゾクさせるじゃない。一皮剥いてみたら、純朴に見えた大竹しのぶの方の情念の方がより濃厚で…、なんて期待しちゃって。

で、そこからは淡々とした公判過程が地味に描かれるわけですが、これがまぁ~ゆっくりしてて、1時間経っても、まだ何にも分からない…。そのころから「ん?これはもしかして…」と不安に思い始め、終了した瞬間に出た一言は、「あぁ、やっぱりね」。

ネタばれになっちゃいますが、だって、結局のところ、こういうことでしょ。

妹の彼氏を愛してしまったがゆえの苦悩から(突発的に、かつ間接的に)自殺した姉と、彼氏が自分の姉と関係を持っていることを知りつつ、でも彼氏のことを心から愛するがゆえに、彼氏の行いに目をつぶり続けた妹と、姉と妹、両方の間で揺れつつ、自分で撒いた種から出た芽にがんじがらめに縛られて、「もぅだめだぁ~」ってなってるダメ男…

が、いました。 とさ。

で、なに?だよ。まったく。