2007/01/17

オープン・ウォーター <2004/米>

オープン・ウォーター <2004/米>

★★☆☆☆☆☆☆☆☆ (2points)

サメに喰われる恐怖を描いた映画じゃないと思ったら、結局、サメに喰われる恐怖を描いた映画だった。

これ賛否両論の意見があることを知った上で、耳年増になった状態で観ました。ストーリーもある程度、分かってました。

でね、色んな人が「これこそが本当の恐怖だ」って言ってたもんだからさ、海に放り出された2人が、サメの恐怖に怯えながら…、ってのをフックに使いつつ、でも、本当に怖いのはそれじゃなくて、実は別のところにあるのよ、って語ってくれる映画だと思ってたわけ。で、それは観にゃならん、と。

そういう視点でず~と観てたんだけどさ…、結局、その「別のところにある恐怖」が一向に語られないまま、気付いたら、エンドロール。正直、「えっ」って感じ。「なにこれ?ただのサメものじゃん」て。「みんな言ってた本当の恐怖って、ただのサメ?か?」て。もう軽い放心状態。

ま、もしかしたら、そういう映画だって思ってたのは、ただのわたしの勘違いなのかもしれないけど…、勘違いにせよ、サメに喰われる話って、そんなに怖いですか?わたしは「人間が一番怖い」っていうありふれた言い方に、とてもとても強く首を縦に振るタイプの人間なので、動物および人間以外の物体(幽霊とかね)を持ってきて、「ほら、怖いでしょ」っていう映画には、正直、「この映画撮ってる人たち、馬鹿なんじゃないか」と思ってしまうのです…。たしかに「びっくり」はしますよ。でも、「怖く」はないです。

だから、この映画も、「近づきつつある見えないサメの恐怖…で次第に壊れていく人間…という恐怖」をちゃんと見せてくれると思ってたのに…。

これじゃただの「ゆっくりとした&静かな、JAWS」じゃん。喰われるまでのスピードを長くする、および、過剰な効果音を消す、なんて2つの思いつきに、「本当の恐怖」を感じるほど…、人って単純じゃないんじゃないかな?

※ちなみにこの映画、「実話疑惑」に多くの人が喰いついてますけど、わたしは、「そんなことどーでもいいんじゃないの?」って思ってます。だって、例え、実話であったとしても、映画って作り物の域はどうしても出ないし、出る必要もないし。