2007/01/07

青春デンデケデケデケ <1992/日本>

青春デンデケデケデケ <1992/日本>

★★★☆☆☆☆☆☆☆ (3points)

偉い!なにが偉いって、こんな弛緩し切った映画を最後まで辛抱強く観た、俺が偉い!

久々にわたし怒ってます。なんでしょ、これ?135分も観たってのにさ、感じるものが、何ひとつない…。揺さぶられるものが、なにひとつ、ない。

なんか、”小学生の夏休みの絵日記の高校3年間バージョン”って感じ。今日は家族と海に行きました。とても楽しかったです。が、今日は女の子と海にデートに行きました。とても楽しかったです、に変わっただけじゃん!ひとつひとつのエピソードがなんか個別に切れちゃって、繋がっていかないしさ。しかも、エピソードがあり過ぎて、全体としてみると、全部ピンボケ。焦点なし。さらにまずいことに、大した苦悩もなくことが進んじゃうからさ、主人公、まったく飛べてないじゃん。だから、どこにも着地できないじゃん。つまり、一言で言うと、物語が成立してないじゃん!!

映画って物語を見せる装置でしょ?で、物語ってある一定の普遍性を持つからさ、例えばまったく行ったことのない国の映画にも共感したり、逆に反発したりできるわけでしょ。そこに映画の意味があるわけでしょ。

その意味で言うとさ、これ、映画として成立していると、少なくともわたしは思いたくない。この時代に青春時代を過ごしたほんの一握りの層にのみ、やっとこさ、僅かながらの意味(懐かしいっていう思い、ね)を生じさせられる、そんなもの、結婚式でよく流れる「2人の馴れ初めビデオ」とおんなじレベルじゃねぇ~か!

ちなみに、単純に青春時代のバンド物語を観たいなら、「リンダ・リンダ・リンダ」の方が10倍まし。青春の青さを観たいなら、「パッチギ!」の方が100倍まし。いや、「パッチギ!」を出すまでもなく、「ぼくらの7日間戦争」の方が断然まし!

もう1回言います。わたし、怒ってます。

以上

※今回ネットで評価みてたら、超意外なことにやたら高評価なのに、正直、驚きました…。