2007/03/22

イーオン・フラックス <2005/米>

イーオン・フラックス <2005/米>

★★★☆☆☆☆☆☆☆ (3points)

「シャーリーズ・セロン、綺麗だねぇ~」としか言えない映画。「それでも見る価値あり」、とはわたしには口が裂けても言えません。

大好きなシャーリーズ・セロン。サイダー・ハウス・ルールで惚れて、モンスターに痺れた。そんな彼女が、今回はSFアクション…。嫌いなんだよね、このジャンル。物語がないから。ってことで、だいぶ心配しつつ、鑑賞。

結果、あぁ、やっぱりね。心配した通りじゃん。

無意味なアクションに、ありふれたSF。はいはい、もういいよ、わかったからさ。

「今ここ」でないもの、「今ここ」にないもの、「今ここ」にいない人、を創作しようとする映画なんだからさ、映画の出来の全ては、製作者の想像力にかかってるわけですよ。で、逆に言うと、それが分かった上でこの映画作ってんだから、製作者は自分(たち)の想像力に相当自信があるんでしょ。…でも、これ、なによ?子供でも思いつく、使い古されたイマジネーション、だけしかないじゃん。とってつけたような「クローン」だの「不妊」だのにごまかされるほど、こちとら、お子ちゃまじゃないのよね。

ってことで、本映画、観るところ(=鑑賞に耐えられるところ)は、シャーリーズ・セロン(の美しさ)しかありません、やっぱり。

それしかないことを知った上で、「それでも観る価値あり」と思える人もいるんでしょう。

でも、そこまでいい観客にはわたしはなれませんね…。むしろ、これが「もしシャーリーズ・セロンじゃなかった場合」にどんなに救いようのない映画になってたかって想像しちゃって寒くなり、挙句の果てにそのしょっぱさにちょっと笑えてきて、シャーリーズ・セロンどころじゃありませんでした。

シャーリーズ・セロン、頼むから、出る映画を選んでくれ。